ミン博士~、わたし最近布団に入っても何時間も眠れないのが当たり前で…。
明け方くらいにほんのちょっと眠れるか、全く眠れない時もあったりして、精神的にも体力的にもすごく辛いです!
睡眠時間が足りないと翌日キツイから、次の日ハードな予定入ってる時ほど眠らなきゃって焦るんですけど、焦ると余計に眠れなくて…。
もうどうしたらいいんですか!?
眠れなくて一晩中焦るの、地獄じゃからの~。
そんな日が続けば心も体も疲れ果てるってなもんじゃ。
どうして不眠はおこるのか、その原因と対策を考えてみるぞよ。
不眠とはこんな症状
不眠とは、
- 夜布団に入ってから30分以上眠れない
- 眠りが浅い&眠りを維持できず夜中に何度も目が覚める
- 朝早く目が覚めそこから眠れない
などの症状が続くこと。
私たちの体は、起きている時は体を動かして活動するために『交感神経』というアクセルの役目をする神経が働いていて、眠る時には体を休めるために『副交感神経』というブレーキの役目をする神経が働きます。
不眠の人は、眠ろうと思っても何らかの原因で交感神経が副交感神経にうまく切り替わらない、ということが起きているのです。
そして、充分に睡眠をとれないために
- 日中の眠気や疲労感
- 集中力や注意力に欠ける
- イライラする
- やる気が起きない
など体にも心にもさまざまな不調が起こってしまいます。
日本では5人に1人ほどの割合で不眠で悩んでいる人がいるとされ、20代から増え始めて加齢とともに増加、男性より女性に多い傾向があります。
不眠で悩んでいる人って5人に1人もいるんですね、しかも年齢とともに増えるんだ。
まわりの人は私以外みんなぐっすり眠れているように見えるから、これ聞いただけでもちょっとほっとしたかも…。
眠れない原因
さて、では眠れない原因となっているのはどんなことが考えられるでしょうか?
眠れない原因はとてもたくさんあって、いくつも合わせ持ってる人も多いんです。
そんな不眠の原因を大きくわけると『ストレス』『心の病』『体の不調』の3つが上位にあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
ストレス
現代人にとって避けることのできないストレス。全くストレスがない、なんて人はほぼいないでしょう。
ストレスは放っておくとどんどん蓄積して体にも心にも悪影響を及ぼし、不眠の原因にもなってしまいます。
生きていれば避けようのない大きな苦しみや悲しみが突然訪れることがありますし、毎日のちょっとしたイライラが積み重なって大きなストレスになってしまうこともあります。
そうしたストレスが眠りの妨げになるのです。
- 親しい人の死や病気の宣告などで、大きなショックを受けた
- プレゼンや重要な商談など失敗できない予定があり緊張した状態が続いている
- 育児や人間関係、仕事のトラブルなどでストレスがたまり常にイライラしている
- 昇進や大役を引き受けたことにより周りからのプレッシャーを感じている
などなど。
人によってストレスの感じ方は様々じゃが、神経質で細かいことを気にしがちな性格の人、すぐに自分を責めたり追い込んでしまう性格の人は特に要注意なんじゃ。
あとにも紹介するんじゃが、思っていることを書きだすという作業で改善されることもあるんじゃよ~。
心の病
うつ病や不安障害などの心の病も不眠と密接に関係してきます。
心の病はストレスが大元となる場合もありますが、これといった理由がなくかかってしまう場合もあります。
現代では大なり小なりの心の病をかかえる人はとても多く、自分で気づいていない人も少なからずいます。
心の病は進行すると「生きているのが辛い」という気持ちでいっぱいになり、最悪の場合自死を選んでしまう深刻な病です。
- これまで楽しかったはずのことが楽しめない
- 何もやる気が起きず生きる気力がない
- 憂うつな気分が続く
- 悲観的な考えばかりしてしまう
- 特定のものや場所、状況に強い不安感・恐怖感がある
このような状態が続いている人は、何かしらの心の病を抱えている可能性があります。
心の病は気持ちが弱いからかかるものではないし、気合いとか精神力で治るものでもないんじゃ。
早めに医療機関に相談して、適切な対処をしてもらうことが重要じゃよ。
体の病・不調
心の病に対して、体の病気や不調が原因となって眠れないこともあります。
痛みやかゆみ、不快感を伴う症状があるなど、不眠の原因となる体の病や不調の種類はとても多くあります。
痛み
・片頭痛
・腰痛
・関節痛
・胃潰瘍
・神経痛
など
かゆみ
・アトピー性皮膚炎
・湿疹
・じんま疹
・老人性皮膚疾患
など
気分不良・不快感
・発熱
・心不全
・高血圧
・下痢
・吐き気
・逆流性食道炎
・むずむず脚症候群
など
その他
・自律神経失調症
・糖尿病
・気管支喘息
など
また、抗がん剤やステロイドなどの服用している薬が不眠の原因になっていることもあります。
そっか~、不眠の原因になることってたくさんあるんですね。
私はストレスは完全に心当たりがあるなぁ…。
あと心配事とか次の日の段取りとか、布団にはいってから色んな事を悶々と考えちゃって…気づいたら何時間も過ぎてて焦るんです。
寝る前に考え事をすると、交感神経が働いて興奮状態になるから、眠りにつくモードに切り替わらなくなってしまいがちなんじゃ。
そこで次は、眠りにつくモードに切り替わる作戦を色々ご紹介するじゃよ。
眠れない時に試したい対策7選
不眠の原因がわかったとろころで、次はその対策を試してみましょう。
もちろん、心や体の病は医療機関に相談するのが一番ですが、自分でも簡単にできて良い眠りにつながる対策があれば試してみたいですよね。
布団に入ってからも延々と考え事をしてしまったり、眠れない!どうしよう!と焦れば焦るほど余計に眠れなくなるループに陥りますから、眠れない時に一番大事なのは、頭をからっぽにして気持ちをリラックスさせること。
とはいっても、やみくもにリラックスしようとしてもできるものではありません。
そこで、気持ちを落ち着け、自然とリラックスして眠りに入る方法をいくつかご紹介します。
どれか一つでも効けばラッキーくらいの気持ちでやってみましょう。
① ツボ押し
布団に入る前にでも、布団に入ってからでもできる簡単な安眠のためのツボ押しがあります。
強すぎず弱すぎない「痛気持ちいい」程度の力でツボを刺激してみましょう。
安眠(あんみん)というツボ
耳たぶの後ろにある骨のとがった部分から指1本分下あたりにあるのが、その名も安眠というツボです。
不眠や熟睡できないときに押すと良いといわれ、ストレス解消にも作用するツボです。
中指の腹で強めにゆっくりと10秒ほど押し、これを5回ほどくり返します。
百会(ひゃくえ)というツボ
頭のてっぺんの真ん中にあり、指で押すと少しへこんでいるところが百会です。
百会を刺激すると、不眠以外にもストレスや自律神経系の不調にも良いと言われています。
頭を両側から両手で包みこみ、両手の中指で真下に15回ほど押します。
失眠(しつみん)というツボ
失眠はかかとの真ん中あたりの少しへこんだところにあり、鎮静作用があります。
考えごとをしすぎてしまい、頭が冴えて眠れないときに押すといいといわれています。
皮膚がかたい部分なので握りこぶしを使い、20回ほどゆっくりたたきます。
中衝(ちゅうしょう)というツボ
中衝は中指の爪のつけ根の、親指側に2~3ミリくらい移動したところにあります。
眠気覚ましにも良いツボでありながら、イライラを鎮めたり体をリラックスさせ、不眠にも良いとされる不思議なツボです。
反対の手の親指の爪で30秒程度押します。
少衝(しょうしょう)というツボ
少衝は小指の爪のつけ根の内側にあり、ストレスを取り除いて眠気を誘うといわれています。
反対の手の親指と人差し指ではさみこんで強めに揉みます。
② 癒しの音楽
不眠には、いわゆるヒーリングミュージックといわれる曲や、気持ちを落ち着かせてくれる優しい曲をゆったりとした気持ちで聴くのがおすすめです。
リラックス作用のある曲を集めた、良い睡眠のためのアルバムもたくさんあります。
ですが、これらの曲を心地よいと感じることが前提なので、このような曲が全く好みじゃないようならおすすめしません。眠るためとはいえ、好きでもない曲をずっと聴いているのは逆効果になります。
お気に入りをyoutubeなどで探してみてもいいかもしれません。
③ ホットミルクやハーブティー
眠る3~4時間前にカフェインや刺激物を摂取するのは安眠の妨げになります。
ホットミルクや、カモミールやラベンダーなどのハーブティーは気持ちを落ち着かせる働きがあるのでおすすめですが、夜中にトイレに行きたくなって目が覚めてしまう原因になる場合もあります。眠る直前にたくさん飲むのは控えましょう。
④ 深呼吸&ストレッチ
眠る直前に、激しく体を動かす運動は交感神経が優位になってしまうので寝付けなくなりますが、ゆっくりとリラックスした気持ちで行う簡単なストレッチはおすすめです。
『簡単なストレッチ』ってよく聞く単語ですが、実際のところは続けるにはめんどうくさい内容だったり、広いスペースが必要なものだったりするんですよね。
ですから、ここでご紹介するのは『ものすごく簡単』で場所をとらない上に、必ずやらなければいけないと義務化するようなものでもありません。
ストレッチ自体がストレスになってしまっては意味がありませんから。
思いついたときにやる、くらいの気楽な気持ちで覚えておきましょう。
まずは深呼吸
私たちは普段の生活で、知らず知らず緊張したり興奮した状態が続いていて、その間は呼吸が浅くなっていることが多いものです。
寝る前に限らず、意識的に深呼吸をすることで体と心の緊張を解くことができます。
深呼吸のやりかたは、楽な姿勢で鼻からゆっくりと息を吸い、鼻からゆっくりと吐くだけ。
吸うときも吐くときも心地よい程度の長さにし、回数も3~5回くらいでOKです。
首&肩のストレッチ
日中に酷使した目の緊張や頭の緊張は、首や肩の血流を悪くしてこり固まった状態につながります。
首や肩をほぐすことで、体中の緊張を解いて脱力しリラックスを促します。
- 頭で大きく円を描くようにゆっくりと時計回り、反時計回りに数回まわします。
- 首を左右にゆっくりと数回ずつ倒します。
- 両肩をゆっくりと上にあげ、ストンと下ろします。これを数回くり返します。
ゆっくり呼吸しながら目を閉じて行いましょう。
仰向けで膝を抱えるストレッチ
歳を取れば取るほど、デスクワークなどで猫背になってしまいがちな背中を伸ばすストレッチです。
ベッドに仰向けに寝て両ひざをおなかに引き寄せ、両手で抱えます。
ゆっくりと呼吸しながら、背中とももの裏側が伸びていることを確認します。
⑤ ストレス解消法をみつける
ストレスは不眠だけでなく万病のもとですから、少しでも解消する方法を身につけたいものです。
でもこれは一歩間違えると良い結果にはつながらないので、ストレス解消法って簡単にはみつからないんですよね。
例えば、よくありがちなお酒や食べ物の暴飲暴食で気を紛らわせる方法は、その時はよくても後々体を壊してしまったり肥満のもとになります。
適度な運動もストレス解消にとても良い反面、体を動かすことを楽しめない人もたくさんいますし、ジム通いやランニングなどを無理に義務化すると、運動をすること自体がストレスになってしまい本末転倒な結果に。
カラオケで大きな声で歌い発散するのも良い方法ですが、1人カラオケができる強者は限られますし、人前で歌うのが苦手だったり他人の歌を聞いてるのが苦痛という人も多いです。
そこでおすすめなのが、今ストレスに感じていることを日記やノートに書き出すこと。
私たちは暴飲暴食や運動、カラオケなど、体を通してストレスを発散させるという考え方をしがちですが、それとは正反対に自分の心という内面に目を向ける考え方です。
なぜ、何について、誰のどんな行いや発言に対してストレスに感じているのか。
自分はそのストレスにどのように感じて、どうしたいのか、どうなるように望んでいるのか。
人って意外と、何となくモヤモヤと霧がかかったようにストレスを貯めていて、ストレスの理由は漠然としていてはっきりしないことが多いのです。
ストレスの理由を一つ一つ書き出して、どうすれば解決に近づくのかを考えることは、ストレスについてはっきりさせるのと同時に自分自身を知ること。
愚痴や不平不満もノートに吐き出してしまいましょう。
自分の気持ちを文字にしてアウトプットする作業は、自分を第三者的に見ることができ、気持ちの整理もできて考えがまとまるので、想像以上にすっきりした気持ちになりますよ。
なるほど、目からウロコ!
私のストレス解消法といえば、友達に愚痴ったりコンビニスイーツを大量買いして食べまくることくらいでした…。
でも、愚痴ると自分はっすっきりしても相手には嫌な思いさせることになるし、スイーツ食べまくると吹き出物ができたり太ったりして結局そんな自分にストレスがたまるという…。
これからストレスノート作ってみよう!
⑥ 起きる時間を一定にする
なかなか寝付けないと次の日早く起きるのはとても辛いですが、たとえ次の日が休みの日でも寝坊は不眠の大敵です。
何時に寝たとしても起きる時間は毎日同じ時間にすること、つまり体内時計のリズムを整えることがかなり重要なんです。
これはすごく精神力が必要なことだと思いますが、不眠の苦しみを思い出してなんとかがんばって布団から這い出ましょう。
目が覚めてからもいつまでも布団の中でゴロゴロしていてはダメです。
これもいつまでも副交感神経が交感神経に切り替わらず、体内時計が乱れ不眠につながってしまうのです。
また、日中の昼寝も不眠の元になります。どうしても昼寝をしたいなら長くても30分以内にして15時以降はやめましょう。
目が覚めたらすぐにカーテンを開けて日光を取り入れること、外が暗かったら室内の照明をつけることによっても体内時計は整います。
ゆっくり寝過ごすのも昼寝も至福のときじゃが、不眠の人には悪影響が大きすぎるんじゃ。
夜眠れない苦しみを思い出して、休みの日でも気合いを入れて早く起きるようがんばるのじゃ!
⑦ 不眠に対しての考え方を改める
これは気持ちをリラックスさせて眠りにつくために、とても重要なことです。
眠れないだけでも辛いのに、そんな自分に自己嫌悪や苛立ちを感じてしまうと、不眠の悪循環から抜け出せなくなるばかりで、心まで病んでしまいます。
寝ることに対するこだわりや理想は捨てて、ゆるい気持ちで布団に入りましょう。
- 横になっているだけでもある程度体は休まる
- 睡眠時間は人それぞれ適量が違うので何時間寝れたかにこだわらない
- 日中の眠気で困らなければ仮眠程度でも十分
- 歳をとるほど必要な睡眠時間は短くなる
- 布団に入っても必死に眠ろうとしない
という風に考えられるとよいですね。
不眠は簡単に治るものじゃないのじゃから、過剰な期待はしちゃいかんぞ。
気長に自分に合った対策をみつけてみることじゃ。
※眠れない人に良い就寝環境などについては「ぐっすり眠れるようになるための睡眠の質改善方法とは」の記事ですっきり解決しましょう。